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お知らせ

お盆の文化について、子どもたちに伝えていってほしい

 



新型コロナウイルスの猛威が奮う中、政府がGO TOキャンペーンを推進しつつも、帰省を控えるようにという矛盾を宣い、例年にもまして酷暑に見舞われる中でのお盆期間になりました2020年

どんな状況でも、お盆という日本古来の文化は不変であり、未来永劫、子どもたちに伝えていかなければなりません。日本人のアイデンティティと矜持を守るためにも

目次

お盆とは

お盆とは正式には【盂蘭盆】といい、古代のインド語の一つであるサンスクリット語の「ウランバナ」を漢字にあてはめて読まれた言葉です。

お盆の時期お寺では「盂蘭盆会(うらぼんえ)」という法要を執り行います。各家庭ではお盆には故人の霊が帰って来るといわれ、お供えや提灯を飾ってお迎えします。

お盆の期間

旧暦の頃(明治時代以前)のお盆は7月15日を中心として、13日に迎え火、16日に送り火を行なっていました。

新暦になると、お盆の期間が農作業の繁 忙期と重なるため、ひと月遅れの8月13日から16日にお盆をするところも多くなりました。

現在も地域によってお盆の時期はまちまちですが、大きく分けて7月13日から行う地域と、8月13日から行う地域があります。

初盆とは

初盆とは、故人の四十九日が済んだ後、初めて迎えるお盆のことです。

初盆には、故人の霊が初めて家に戻ってこられるので、普段のお盆よりも丁寧にお迎えします。

僧侶をお迎えして読経をしていただいたり、ご親戚や故人に縁があった方がお参りに来たりということもありますので、準備は通常のお盆よりは少し早めに行うことをオススメします。

お盆の準備

お盆には日本独自の風習があります。

提灯や盆棚、蓮の葉やオガラなど事前に準備をしておかなけらばならないものがあります。

鎌倉時代、京都ではお盆に精霊を迎えるための目印として、 門口に高い竿を立て、その先に提灯を提げる「高灯篭」が行われていました。その風習が、盆提灯を飾るという形で今に引き継がれています。

初盆提灯(白紋天)

初盆を迎える家で用意します。
初盆に限り、清淨無垢の白で御霊を迎える意味から白木で作られた提灯が最も多く使われます。

軒先や縁側や仏壇の前に吊るして火を灯し、その灯りによって精霊に迷うことなく家までたどり着いてもらう、という意味がこめられています。
初盆用提灯を使うのは1回(1年)限りです。
お盆の後、自宅の庭でお焚き上げしたり(供養のために燃やす)、川に流したり、菩提寺に持っていって供養してもらいましたが、最近では提灯を自宅で燃やすのは難しくなっていますので、紙などに包んで処分することが多くなっています。

盆提灯

一般の盆提灯(絵柄提灯・壷型の置き型)は親戚や知人から贈られるものといわれていますが、ご家族で用意される場合もあります。また、家紋をつける場合もあり、一対で用意するのが正式です。

最近ではデザイン性が高く、インテリアとも調和するような創作提灯も多く販売されています。

提灯はお盆が終わったら、きれいに掃除して来年まで保管しておきます。

盆棚

お盆には「盆棚」といって精霊をお迎えする祭壇を作ります。

棚にはござや真菰(まこも)を敷き、中央に御位牌を安置します。ナスやキュウリで作った牛や馬、精進料理のお膳や、だんご、そうめん、季節の野菜や果物を供えます。

また、洗った米になす、きゅうりなどを賽の目に刻んだものを混ぜて、蓮の葉の上に盛り付けた「水の子」と呼ばれるものも供えます。棚の左右には灯篭、霊前灯、絵柄提灯を飾ります。

迎え火と送り火

お盆といえば、古来よりお墓参りをして御先祖様をお盆入りの8月13日にお迎えに行き、墓前で迎え火を焚いてから自宅にお迎えするというのが、昔からある日本の風習です。

また、お墓にお迎えに行ったのなら、またお見送りしなければなりません。お盆の最終日である8月16日はご先祖様があの世に戻られる日となります。あの世までの道中、無事であるように送り火を焚いてお見送りをします。

これらは多くの地域で行われており、有名な五山の送り火もこういった意味合いがあって行われています。

送り火

迎え火とはご先祖さまの霊魂に一時的に帰ってきてもらうためにたく小さな焚き火のことです。
日本では迎え火の明かりがご先祖さまが帰ってくる道しるべになると考えられています。

別の言い方では、迎え火の煙に乗ってこの世にご先祖さまが帰ってくるとも言われます。

迎え火はほうろくと呼ばれる素焼きのお皿の上でおがらを焚きます。
お盆入りの8月13日にお迎えに行き、墓前で迎え火を焚いてから自宅にお迎えするというのが昔からある日本の慣習です。
現在では、自宅で迎え火を焚く、もしくは盆提灯に灯を灯してお出迎えするケースが多くなってきています。

送り火

送り火とは、お盆の間自宅で過ごしたご先祖様の霊が浄土へ帰る際に、家族がしっかりと見送りをしていることがわかるよう、焚く火のことです。
焚く場所は、迎え火とお同じように、家の門口や玄関先・お墓で焚きます。

地域によってはお盆の送り火がその土地の夏の伝統行事となっているところもあります。代表的な送り火が京都の「五山の送り火」です。

送り火の際は、盆棚に供えていたオガラを燃やします。初盆の場合にはお盆の間使用した盆提灯も一緒に燃やす場合もあります。

あの世までの道中、無事であるように送り火を焚いてお見送りをします。

まとめ

現在ではこのような風習をしっかりと行っていない、または住環境の都合で行うことができない方も多くなってまいりました。

行うことができないとしても、日本にはこのような風習があって、年に一度は御先祖様に感謝をする民族であるということを、子どもたちにもしっかりと伝えていくことが本当の教育であると私は強く感じています。こういう一つずつの文化を守り伝えることが、私ども供養業界に携わる者の職責であり、日本人の矜持を守っていくことに他ならないと肝に銘じております。

本年は新型コロナウイルスで自粛傾向にあったためか、お墓参りの件数は例年の3割増となりました。枚方市内の各霊園に墓花を納品している弊社としても、新型コロナウイルスでお参りが少ないかと予想しておりましたので、花の確保に苦心しました。

来月の秋のお彼岸でも4連休が絡み、同様のお墓参りラッシュが予想されます。各生花店において、墓花の売り切れが続出し、花が不足することが予想されますので、お早めのお参りをオススメいたします。

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